「倫理・道徳・品格の向上」の実践に向けて(4)
戦後日本の歪みを検証、惨憺たる教育荒廃を問う
【小池】 昨年8月19日、私は熱田神宮で修身教育の復活というタイトルで講演しました。そしたら会場に鎌田さんが見えてました。日本青年社の鎌田幹事長がわざわざ名古屋まで来てくださったんです。ありがたいですよ。その講演がそのままで2時間テレビで放送されました。私がテレビに出してもらってる内に、みんなが修身だ教育勅語とかに抵抗がなくなると思ってます。
そして日本青年社の新聞にも出して頂けるようになったらこんなに素晴らしい事はありません。それからなぜ日本がこんなになってしまったのかという理由の一番は、杉山さんがおっしゃったように、99パーセントは占領軍の作戦、残り1パーセントが日本人の怠慢ですが、今一番困るのは日本がこうなったのはマッカーサーのせいだということを誰も知らなくなったことです。イジメの元が日本占領軍だということを誰もが知らなくなったことです。先日の伊吹文部大臣の会見でも、イジメをなくすためにはどうしますかと言ったら、よく言って聞かせますなんていったけど、よく言って聞かせて直りますか、言って聞かせていないんじゃないですか、これは、根本的に日本の教育が悪くなった原因を全部掴んで、悪くなったプロセスを掴んで、いつからどうなったかという事を掴まないと、イジメはなくならないと言うこと。それはガンの細胞を掴んで摘出しないとダメだということですが、そういう事は誰も言いません。
今ごろになってやっと、あの産経新聞の正論が、昭和20年の12月31日のマッカーサーGHQが修身、歴史、道徳教育の停止を命令した、それが原因だと書きました。それから1週間後に2回の教育勅語というのがあったと2回書きました。1年前に産経新聞の論説委員が産経新聞の社長と会わせてくれた時、社長はこんな学者がいたのと言っていたのに、その産経新聞の論説委員ですら私を引っ張り出すことに躊躇するんです。ところが安倍政権で教育再生会議が始まったら慌てて教育勅語だ、修身の低下だと言いはじめました。でも私は安倍さんの教育再生会議にも協力しないし正論には書きません。私は教育学者としていつも外野から言う方がいいんです。内側に入ると、言いたいことが言えなくなりますからね。
【大久保】 そうですね。体制やマスコミに迎合すると、そのものの本質を違えてしまうことがありますから、外野から物申すという方法がいいのかも知れません。
【小池】 それから私は、300万人の子供が1年間に警察にご厄介になっていること、NHKの放送でフリーターが416万人いて、ニートが何人いるとかいったら、引きこもりが1年間に100万人と発表したんです。そうしたら何と、引きこもりの親が6千人も東京に集まって大会開いたんです。ですから私はその事実を書いたんですけど、誰も乗って来ません。出版社は今度は載りませんと言ってまだ出してくれないけど、私の教育方針を一番最初に取り上げたのは日本青年社じゃないですか。
【塚田】 はい。私たちは国家国益に準じた活動を第一に考えてますから、日本を再建するために教育問題に取り組むことは当然のことですし、その根本は日本人の精神文化を回復することがもっとも大切だと考えています。
【小池】 そうですね。それが一番大切なことです。私は一番進んでいる産経新聞とか正論の話しをしたようにまだまだ遅れている。私の話しに乗ってこない、まだ私を怖がっているんですね。
【杉山】 そうですね。結局は怖がっているんですよね。だけどこの時代の流れって言うのはね、ひとちのうねりとなって確実に意識を変えていくわけですよ。
【小池】 そうですね。今日か明日か分かりませんが変わりますね。必ずいい方向へ変わりますね。
【杉山】 マスコミがいくら校長を吊るし上げてみたって、誰が責任があるんだと言ったって、それをやればやるほど、その本当の原因が浮かびあがってくるでしょ、校長を攻めて言えとか言わないとかね、そんな問題じゃないんだよね。そういうことを大衆はだんだん分かってくる。だからメディアが一方的に大衆をリードしようとすればするほど、実は違う方向に行くってこともあるね。
【山崎】 それは最近多いんだよね。メディアの放送が逆効果を生んでる、逆効果を。
【小池】 今月から連載物を書くんですが、私は政治的な話しとか、マスコミ的な話しは一切やらないんです。私が書いた天皇様の本は今ごろ有名になってきたけど、天皇様を書くとき父親と少し意見が食い違いがありました。義理の父親ですけどね。父親は自分が皇室の御用達係として皇太子を育てた訳だから色々言い分があるのです。それで私は「お父さん、歴史と言うものはお父さんの思いを書いたらいけないんだ。こう思うと書いたら歴史にならないから全部客観的な事実だけをならべなくちゃいけない」と、それは親子喧嘩でしたよ。それで昭和38年までにまとめたんだけど、そのことが昨年3月17日に小学館の週刊ポストに載ったんです。皇太子の教育係の高杉という人の娘婿が、昭和38年にまとめたのがこの本だと書いてくれたんですが、私は原稿に一言一句親父の意見を言わせなかったんです。そう言う訳で私の本は、政治が悪いだの日教組が悪いだのとは一言も言わないんです。これはどんなに東大教授が調べたって言っても私は一言一句入れられない。それが事実であり学問だからです。
私がこれだけのことやっても、いまだかつて学論的に批判されたこと一回もありません。ですから日本青年社の機関紙、正月号に掲載される記事は何と正確なものの見方をしてるんだろうっていうふうになる訳です。皆さんが取り組んだ尖閣諸島問題、タイ国での活動、教育問題も、実際に一番先頭を行ってるんですから何も言われることはありません。
【山崎】 先日お伺いした時にお話しした尖閣諸島の灯台を国家移譲した時の外国の新聞ですが、ニューヨークタイムズともうひとつはインターナショナルヘラルドトリビューン、あとワシントンポストなんかもあったんですが、その記事を用意しておきましたのでご覧下さい。