総理大臣への要望書
更新日:平成22年09月18日
要 望 書日本国総理大臣
菅 直 人 殿平成22年9月18日
日本青年社
貴殿には、日本国総理大臣として日夜政務にご精励為されていることと拝察する。
扨、去る9月14日の民主党代表選挙において、貴殿が見事に勝利を果した後の改造内閣を、自ら「有言実行内閣」と位置づけているが、我々は貴殿が日本の指導者として政権政党・民主党が掲げる政策に必ず結果を出す覚悟で政務に取り組まれることを強く望むものである。
然しながら、去る9月7日、日本領海である尖閣諸島周辺海域で起きた中国漁船と海上保安庁の巡視船が衝突した事件は、まず中国漁船の故意による衝突事件であることはもとより、領海侵犯というわが国への主権侵害以外の何ものでもないと断じざるを得ない。
又、翌日の八日、仙谷官房長官が発表した中国への対応について、我々は些かの物足りなさを感じながらもその後の対応を期待して先ずは支持したがその期待は大きく裏切られた。その後の対応は一体何たることなのか、先ず丹羽宇一郎駐中国大使が、午前0時という真夜中に中国政府に呼びだされるなど5回にわたる不条理な抗議を受けたことに対する日本政府の対応、海上保安庁が領海侵犯をした中国漁船を拿捕し、船長を含めて15人の乗組員を石垣島に連行したにも関わらず、まるで中国政府の抗議に屈服したかのように早期釈放に踏み切るなど、政府の対中軟弱外交に多くの国民は権力闘争に明け暮れる民主党の現実を見た思いであろう。
そこで日本国総理である貴殿に申し上げる。貴殿は今や日本国の総理であり、嘗ての市民運動家ではない。総理ならば総理らしく、自らの党を国益に沿った政策で纏め上げ、私心を捨てて国家国民のための国政に取り組むべきであって断じて諸外国から失笑を買うような、国民から信頼されないような政治家であってはならないし、政局は正に衆参のネジレが当分続くことから、今後も与野党による国民不在の醜態演劇が国会で演じられることと思うが、まず貴殿は緊急にやらねばならないことがある筈だ。それは日本の最高指導者として国家国民の安全と安定の為に、沖縄漁民が安心して漁業操業をすることができる海を取り戻す為にも、直ちに自衛隊法を改正し自衛隊を沖縄県先島諸島に配置することを強く要望するものである。もし貴殿が法改正に時間を要すと言うならばその前段策として先ず先島諸島に陸上自衛隊を配備することは総理の決断で充分なのである。依って我々はこの度の中国によるわが国への主権侵害に鑑みて日本国総理である貴殿が自衛隊法改正と自衛隊の先島諸島配備を緊急に実現して我が国の国家安全保障体制を確立することをここに強く要望する。