社会医療推進協力会
平成12年05月12日
[社会医療推進協力会の沿革]
社会医療推進協力会は平成4年(1992)3月、民間人の手でできる人道的社会貢献を目的として発足しました。
また、当時の医学会は先端医療技術の急速な進歩により医学の進歩にも目を見張るものがありました。然しまだ解明されていない未知の部分が多々あることも否めませんでした。
なかでも注目されていたのが、バイオエシックス(医の倫理)と言われており、その典型的な例が臓器移植の問題でした。 臓器移植の問題のなかでも角膜移植や腎移植の研究は戦後まもなく始まり、その後生体肝移植や心臓移植等の分野が広がり、その成果は徐々にではありますが挙がりつつありました。とは言っても全く問題がなかった訳ではありません。特に脳死の問題を巡っては賛否両論が入り乱れ、その結論は容易に出る状態ではありませんでした。
社会医療推進協力会はそのような社会状況下の中で臓器移植ネットワークになっているドナー(臓器提供者)登録の推進を柱として医療設備の促進、これからの高齢化社会に向けての福祉の充実等、社会医療全般にわたって全国的ネットワーク作りを目的として設立されその活動は今日なお続けられています。
[社会医療推進協力会の活動]
((ドナー登録推進運動))
社会医療推進協力会は発足以来、臓器移植に伴うドナー(臓器提供者)登録の推進運動、医療設備の促進、社会福祉の充実など多岐にわたるボランティア活動と取り組んでおります。
ドナー登録推進運動は現在までに、当初の推定をはるからに上回る5000人の方々にドナー登録に御協力いただきましたが、平成9年4月24日の衆議院本会議において、中山太郎議員等が提出していた「臓器の移植に関する臓器移植法案」が可決され、同年10月16日に脳死判定がもりこまれた臓器移植法が施行されたことから、私たちが取り組んできたドナー登録推奨運動に一つの結果が出たと認識しています。
((使用済み切手及びテレフォンカード蒐集))
使用済み切手及びテレフォンカードの蒐集は世界で難病に苦しむ子供たちを救済するためのワクチン等医薬品の購入、海外医療協力会のメンバー(看護婦)等への医療協力に必要な物資の購入等の資金に繋げるための行なっている運動であり、今なお何百万、何千万人とも言われる難病に苦しむ子供たちを救済するために多くの方々から温かいご支援ご協力を得て続けられています。
((公立福祉施設への支援活動))
毎年、歳末に全国各地の公立高齢者施設に防寒具(マフラー、手袋、セーター等)を寄贈しております。なおこれらの防寒具は全て社会医療推進協力会のボランティアが中心に大勢の方々のご協力を得て集められ自費で各地域に配送しております。
また児童養護施設等には子供たちの入学時期に文具等の学用品を寄贈しております。
((災害地への救援活動))
各地で起こる天災(地震、洪水、火災、崖崩れ)等のさまざまな緊急事態においては、直ちに災害地支援本部を設置し、現地関係者と速やかに連絡をとりながら状況把握に勤め、支援隊の派遣を始め、義援金、食料品、衣類、医薬品等を被災地に搬送するなどのボランティア活動を行なっています。