平成14年12月21日
編集委員長
今年を総括するあたって申し上げれば、米国一国のグローバルではじまり米国のグローパル強化で終わったことが最大の特徴だ。それは米国の軍事力強化と米国の「正義」の戦争を全世界各国に押しつけ、「和平の世紀」を根本から崩しているからだ。
そんなグローバル化を私たちは必要としていない。全世界が利益を得ることが真のグローバル化だからだ。
米国が真の和平の道を選択してこそ巨人=米国だ。しかし事態はそうならなっていないことを先に述べた。
例えば「核拡散条約」など、大国は「核」を誇示し、その他は許されないなど不条理もはなはだしい。だから、インド、パキスタンは米国の眼を盗んで「核」保有国となり、核は全世界に拡散している。
加えてリンカーンの精神は消減し、有色人種、非ヨーロッパ人に対する米国の態度はアジア総体に「反米感情」をもたらし、米国が抜きんでて「力の政策」を展開するから、諸間題について米国の顔色を見た外交を軸とする他ない。
しかし、こうしたアングロサクソンの政策は米国内においてイスパニア、有色人種が台頭する中で自国にハネ返る道だ、といっておかなくてはなるまい。
眼をアジアに映せば、世界最大のイベント・サッ力ーワールド力ップが初めてアジアで開かれたことが特筆される。日本、韓国は初勝利を勝ちとったのみならず、決勝リーグに進出し、就中、韓国は準決勝まで進出するなど、北東アジアの潜在能力を全世界に発信したことは特筆される。21世紀は北東アジアの時代となるという私たちの主張に今の所誤りはない。
こうした中で、「日朝首脳会談」が行なわれ、北朝鮮の一方的通知(告)とはいえ、5人の日本人が本土を踏み、金正日労働党総書記が日本への謝罪の言質をとったことは画期的なことだ。政府は粘り強く、同時にこうした「拉致」を全世界にアピールし前進することを期待する。
こうした中で、日本は「サンタクロースの政治の終焉」がはじまったともいえる。その象徴が鈴木宗男、加藤紘一だ。とはいえ、連立与党に染まっているこうした手法を一朝一タに是正されないことも知るべきだ。だがこうした「サンタ」様は日本経済が日没直前に至り、そう容易にまかり通ることはできない。
「サンタ」のおじさんはまた経済界を牛耳っていたのだ。
こんな「サンタ」のおじさんを一早く一掃したのが、トヨタ、ソニー、イトーヨーカドー、セブンイレブンだ。常に資本主義の大手、中小企業に示唆していることを知るべきだ。
こうした中で、「政治の力」「経済の力」「勤勉の力」という三位一体の力で北東アジア+ヴェトナムの漢字世界をつくり、アジアが一人立ちできるのだ。
そのためにも日本は日の没する国になるのではなく、聖徳太子がいった「日の出る国」として再生する義務があるのだ。それには「少子高齢化社会」に何らかの手があって然るべきだ。若者に未来を支えない政策や60歳以下の団魂の世代に「生きる喜び」を与えなくてはいけない。
21世紀は船出したばかりだ。今の内なら「舵の変更」を切ることは可能だ夢魔の世紀の延長線に「勝ち組」を展望する米国流グローバリズムから訣別して人類の英知を傾け、地球丸の「自然と共生 環境と調和」を獲ちとることが今喫緊の課題なのではないのか。こうした視点に立って4分の3の極貧を救い、各民族が誇りを持った世界にすべきなのだ。
そのためにも「諸民族、諸宗教の忖度」がされなくてはならない。