- 3 月 度 -
平成17年5月16日
平成17年3月27日「教養講座」が練馬区旭町南地区区民館で開催された。
まず鎌田総本部教導委員長より「責任と自覚」についての講話がなされた。内容は人格の基礎をなす名誉と恥の連面性すなわち「廉恥」の精神についてのものである「恥」とはしばしば受動的な言葉として他人から「かかされる」ものとして使われがちだが、本来は責任と自覚の中から自らを律するにあたり、制御と抑制がなされず、生き方そのものに「名」と「誉」を損ない、対面を失った時に感じる自己感情を示すものである。そこに潔さを示す「廉」というものが組み合わせられることにより、自浄性すなわち自信への戒めとなる廉恥の精神と結合し、責任と自覚へと連結する。つまり恥はかかされるものである以前に知るものであり、大勢の中に見出す己という自覚の発揚こそが名と誉れを守り抜く姿勢と態度であり、問い掛ける対象は「個」であっても、その見地は「公」にならなければならず、社会の中にある自分と、自分が行為をなす社会への役務を言う。負い、果たすべき責任と心得、わきまえる自覚こそが日本人の日本人たる武士道の基本であると述べられた。
その後、それらの教えに相反する利己主義との対比について参加者に問いかけがあった。利己主義の例題として中共の文化大革命時に掲げられた「造反有利」と「目的は手段を正当化する」などが挙げられ、目的は手段を正当化するのか?そもそも目的とは?目的が必要とするものは?などの定義について考察し、参加者からは活発な意見が発せられた。その中でイラク戦争の目的についての考査や手段以前に現代世相における目的の多様化などが指摘され、事の正当性や正義の在り方に至る議論が白熱し講座は終了した。
皆勤賞、精勤賞を受賞した人達つづいて、三月の年度末という事で、一年間の教養講座の受講に対する皆勤賞、精勤賞の表彰が行われた。
受賞者を代表して橋本勝義総合企画委員長兼全国社友会推進委員長は「一人の日本人として、本講座を通して、一段と幅の広さができたのではないかと感じる次第です。『温故知新の試み』という日本青年社のスローガンを考えたとき、いいものは時代を超えていいし、日本文化の美しさを我々は後世に伝えて行くべき責務があると痛感しています。」と語った。