平成16年12月03日


入滝前の神事

 本年最後になる11月の教養講座はかねてより有志によって実施されている『禊祓厳修会』へ参加をもって開催した。

 この禊・祓の行は例年、埼玉県は越生町に流れる『黒山三滝』にて11月23日(新嘗祭・勤労感謝の日)に挙行されており、従来の新嘗祭が皇位継承による大嘗祭になった平成2年より始められ、今年で15回を数える行である。

 『みそぎ』といえば近来、政治家が不正を働いたり、国民の指示を得ることのできない政策による失脚を解消するために、選挙という方法で勝ち残った時に使われ、反省し、尚且つ許しを得られたという意味の同義語として使用されるが。とんでもない事である。

  そもそも禊祓の根本原理はすべて霊魂観から出るものである。

 同じ霊魂が発現して精神となり肉体となるが故に、肉体の禊祓も、精神の禊祓もまったく一体のものであって、そのいずれが欠けても完全なる禊祓にはならない。

 つまり神人不二一体の鎮魂境地に達したる所を云い、『禊』は内より外へ罪穢れを祓い落とす行であり、『禊』は神の方により人に対して神霊を濯ぐものであって、祓で到達する境地が神人一体であり、禊によって完全なる神人不二一体の境地となるのである。

 然るに金権と汚職にまみれた政治家如きが、手段を選ばずに望んだ選挙で当選したからといって支持を取り戻したの如き事を『みそぎ』と称するは言語道断であるとの所以である。


入 滝

 この様な事から日本青年社は11月23日の新嘗祭の『禊祓厳修会』を、教養講座の年納めの行事として毎年参加しているが、教養講座では講師による講座にのみならず、様々な体験を通じてそれらを体得し、更に体現すべく実行者を育成し、指導者としての資質と素養を得るべく機関であり、そしてそれは『資質』に関するテーマであるが故に、多くの方々の参加を募っている。


教導委員会