産経新聞掲載記事
〜タイに神社建立 軍馬の慰霊碑も〜
平成10年(1998年)8月19日 水曜日
記 事 内 容
〜タイに神社建立 軍馬の慰霊碑も〜
獣医師 飯塚武文 (アジア和平日本委員会常任顧問)
八月七日付本欄に、菊池端成氏の軍馬慰霊碑の文が掲載されておりましたので、私たちの活動をお知らせします。
三年前、終戦五十周年を記念して、タイ・ミャンマー国境沿いの、映画「戦場にかける橋」の舞台となったクワイ川河畔に約一万平方メートルの土地を購入、仏教国であるタイの許可を得て神社を建立しました=写真。
境内には、かの地で犠牲になったすべての戦没者を祭る慰霊祭を建て、その隣に同じく戦争で犠牲となった軍用動物の慰霊碑を建てました。傍らの歌碑には「暖風そよぎ 若草萌ゆる丘の辺に 哀れ斃(たお)れし軍馬を埋めん 岡田紫友作」と刻まれています。
岡田氏は私の先輩で獣医としてビルマ戦線に従軍し、戦後帰還されましたが、帰国の際に英軍の命令で数千頭の軍馬を処分し埋めたときの歌です。先の大戦では人間のみならず、多くの軍用動物たちも犠牲になったことを忘れてはならないとの思いで、毎年二回、タイ国唯一の神社で慰霊祭を執り行っております。
式典には地元の高僧をはじめ軍人、役人、地元民も多数参列して厳粛のうちに挙行しております。次回は十二月に実施の予定です。(当時の記事そのまま)